マスパーティ杯への挑戦状
今年7月、昨年まで3年間行われていた数学の祭典MATH POWERが開催されないことが決まり、落胆の声もありました。
しかし、有志により数学の楽しみ方の見本市「マスパーティ」が開催されることが決定し、企画の1つとして素数大富豪大会「マスパーティ杯」の開催も決まりました!!!
マスパーティHPリンク
開催概要
日時
2019年10月19日(土)21:00頃~翌早朝(一般の部)
2019年10月20日(日)朝(ジュニアの部)
※正確な時間は、タイムテーブルが確定しましたら再度お知らせします。
今回は、深夜開催の一般の部に加え、18歳未満を主な対象とした朝開催の「ジュニアの部」を設けます。MATH POWER杯に参加できなかった高校生以下の皆様も奮って参加いただけたらと思います!
チケットの枚数がある程度限られることもあり、今回素数大富豪大会に参加したい方にはなるべく逃してほしくないので、既に昨年のMATH POWER杯でベスト8以上の方には個別にメッセージで送ってありますが*1、ここにて「挑戦状」という形でお知らせさせていただきます。
チャンピオンから挑戦状って逆じゃないか?というツッコミはあるとは思いますがご愛嬌を(笑)
私はスタッフの一員として運営に関わらせていただきますが、もちろんプレイヤーとしても出場予定ですので、皆さんとマスパーティ杯で戦えることを心より楽しみにしております。
エントリーは当日の受付にて行いますが、ある程度人数把握ができると大変助かりますので、参加希望の場合は、9月7日(土)13:00にPeatixにて販売開始されるチケットの購入を前提に、
①お名前(ニックネーム可)
②参加希望枠(一般の部orジュニアの部)
をもりしーまで連絡いただけると嬉しいです。もちろん当日に参加を確定させても大丈夫です!
ではここからは、素数大富豪大会の歴史を振り返りながら、開催に向けた思いを少しばかり。
確かにゲーム性はここ2、3年で大きく変わりました
素数大富豪が考案されて5年、初めての大会が開催されて3年が経ちました。
トランプの数字を並べて素数を作ることで、大きい素数も扱うことができたり、思いもよらぬ素数との出会いがあったりすることがこのゲームの大きな魅力であることは周知の事実です。
また、ゲームとしての特性上、戦略を立てたり、より相手に返されにくい素数を「技」として覚えたうえで出すこともでき、それも面白さの一つです。
私が素数大富豪を知ったのは2017年3月頃、MATH POWER2016で初めての大会が行われ、素数大富豪アドベントカレンダーが25日間埋まり、CPU対戦やオンライン対戦がブラウザでできるようになり、二世さんが札幌に素数大富豪で遊ぼう会を創設した直後のタイミングです*2。素数大富豪が、数学界隈を中心にまさに勢いよく広がりを見せていた頃でした。
そのころの主なプレイヤーたちがどの程度の素数を覚えていたかというと、せいぜい3枚出し6桁素数までで、それは第1回MATH POWER杯で出された最大の素数が131011であることからもわかります*3*4。
素数力が似通っている場合、勝敗を左右するのは手札運と戦略の運び方となりますが、それを象徴した鰺坂もっちょ氏のツイートがこちら。
ニコ生で見てた人は多少互角ぐらいに見えてたかもしれないけどあれマジで完敗だったんだって俺は足元にも及んでいないただの素数たくさん覚えてる人だった #Mathpower #素数大富豪
— 鯵坂もっちょ🐟夏コミありがとうございました (@motcho_tw) October 4, 2016
第1回大会の決勝で敗れた鰺坂氏は、「ただの素数たくさん覚えてる人だった」と自身を評しています。
2017年の第2回大会も、みうら氏などの一部のプレイヤーが4枚出しにも手をつけはじめていた程度で、レベルは2016年と大差なかったように思います。
この年初出場だった私は、3枚出しまでをほぼ完ぺきにして、CPU対戦で4枚出しをある程度身につけた上で大会に臨んだので、前年チャンピオンのみうら氏を破って優勝することができました。この時ですら、5枚出し以上は全員がほぼノータッチでした。
ハイパーインフレの始まりは、第2回MATH POWER杯後のことでした
第2回MATH POWER杯での優勝をきっかけに、私はブログ等で素数大富豪の普及活動をはじめ、大会の経験から強くなる近道などを紹介するようになりました。このころ、現在の素数大富豪にも直接つながる戦法(4-4-3戦法など)が確立していきました。
当時の記事がこちらです*5。
同時に、MATH POWER2017を見て、素数大富豪に興味を持ったという人たちが2017年年末~2018年年初にかけて続々と参入してきました。
このタイミングで参入してきた人たちが、その後2018年のせきゅーん杯、第3回MATH POWER杯での上位入賞者となっていきます。
2018年初頭から始まったハイパーインフレは、1月のせきゅーん杯で優勝したカステラ氏が5枚10桁素数をマスターしていたことなどをきっかけに白熱し、5枚出し以上の研究が盛んになりました。泥沼の始まりです...笑
春頃には、OTTY氏が7~8枚出しの四つ子素数を使い始めるなど、人によって「得意な素数」の特徴がはっきり出始めたのもこの時期です。
それから1年ほど経った今も、このハイパーインフレ現象は継続しており、最近の試合では、初期手札枚数の11枚を超えた素数が飛び交うこともあります。
もはや狂気 pic.twitter.com/BecPFNUi4Z
— もりしー@カレーパンドラ/素数大富豪 (@9973_prm) June 30, 2019
結局素数たくさん覚えてるほうが強いの!?!?
戦略多様性の伸び以上に素数多様性が伸びている現状では、時間が経てば経つほど、素数を多く覚えてる人が強いということになります。2016年とは打って変わってです。
素数大富豪はゲームの特性上、半ば無制限に素数を開拓できてしまうので、素数を開拓する方が伸びしろが大きいのです。
じゃあ、これからは新規参入はますます難しいってこと!?!?
そんなことはありません!!!
もちろん、初心者がトップ層に追いつくまでの敷居は、以前に比べたら格段に上がったのは事実です。特に大会のような場だと、2017年頃までは初心者でもベスト8~4に入れましたが、今は正直難しいかもしれません。
しかし、過去の研究の蓄積により、素数表や戦術などのノウハウがたまってきているので、以前よりも強くなりたければ簡単(?)に強くなれるようになりました。
また、そこまでストイックに素数を覚えるモチベーションはないけど、素数大富豪で楽しみたいと思っている方も多いと思います。むしろ、そういった方々の層が厚くてこその素数大富豪だとも思います。
そして彼ら彼女らは初心者にとっては一番よい手本になります。素数大富豪で遊ぼう会などの交流できる場や、オンラインなどで気軽に対戦して楽しみましょう!
素数大富豪が何たるかを知り、ある程度遊ぶことのできる人は確実に増えているので、新規参入は以前よりもしやすくなっているはずなのです。
最後に...
ここまで読んでくださった皆さんはきっと素数大富豪が好きな人や、興味のある人が多いと思います。
今年、おかげさまでこうしてマスパーティ杯が開催されることが決まりましたが、来年も開催されるとは限りません!突然なくなるかもしれません。
それなら、今年参加すればいいじゃん!!!!!
というわけで、素数大富豪でまだ遊んだことがないあなたも、イベント等で1、2度遊んできりのあなたも、過去に大会に出たけれども最近はあまりプレイしていないあなたも、素数大富豪が好きでしょうがなくて毎日遊んでるあなたも、この機会にマスパーティ杯への出場を、心よりお待ちしております。
もちろん私は三連覇を目指します!かかってこい!!!