【素数集計】2018年下半期・総まとめ(前編)

2018年の1年間、素数大富豪で遊ぼう会の幹事をさせていただきましたが、その中で、1年間唯一(?)通して続けることができたのは、出された素数合成数の集計をとることでした。

5、6月に、上半期の集計として一度ブログを書いていますが、今回は1年間の総まとめおよび上半期との比較という形でまとめたいと思います。

上半期の記事はこちら↓

prm9973.hatenablog.com

prm9973.hatenablog.com

 

集計対象・基本情報

2018年1月27日 第19回素数大富豪で遊ぼう会in札幌(昼の部のみ)

2018年2月7日 第20回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年2月11日 第21回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年3月11日 第22回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年3月31日 第23回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年4月21日 第1回素数大富豪で遊ぼう会in北広島

2018年5月3日 第24回素数大富豪で遊ぼう会in札幌(昼の部のみ)

2018年5月23日 第25回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年7月1日 第26回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年7月19日 第27回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年8月11日 第28回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年9月29日 第29回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年11月3日 第30回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年11月23日 第31回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

2018年12月13日 第32回素数大富豪で遊ぼう会in札幌

 

以上、15日間、計85時間素数大富豪で遊んだ記録がデータの対象。

 

・場数は、素数・特殊・合成数合わせて4195回*1

・2人対戦、チーム対戦、多人数対戦、ウノ使用、素数トランプ使用などバリエーションはありますがデータ上区別はしていません。

素数大富豪Lv.0はゲーム性がやや異なるため集計からは除外しています。

 

枚数ごとの集計

出された枚数が、回ごとに何回あったのかをまとめたのが表1、グラフ1です。

表1 枚数ごとの集計

f:id:prm9973:20181221164216p:plain


グラフ1 枚数ごとの集計(割合)

f:id:prm9973:20181221162214p:plain

上半期は2枚出しがトップでしたが、通年ではわずか1回差で3枚出しが上回りトップに躍り出ました。2枚出しも割合を増加させているので、下半期は特に2、3枚出しが総じて多かったといえます。

 

回によってばらつきが結構あるのは、参加メンバーによる差が大きく、初心者がいる回は1~2枚出しが比較的多く、経験者しかいない回(127、211、503など)などは1、2枚出しが有意に少なくなっています。ただし、最近は経験者のみの試合でも、「1~3枚出しでラリーをして、手番をとった人が7枚以上出しでとどめを刺す」みたいな戦法が増えてきており、1~3枚出し自体の出現回数が伸びている要因にもつながっています。

一方、上半期に比べて割合を落としているのが、4~6枚出しです。

上半期までは経験者の得意分野だった4~6枚出しですが、多枚出しの機会が7枚以上出しの四つ子素数などに割り当てられることが多くなり、相対的に重要度を下げています。

 

また、今回急遽追加した指標に、「カード使用数」と「カード使用率」があります。

1枚出しを1回したら、1枚のカードを消費しますが、4枚出しを1回したら、それで4枚のカードを使用したことになります。これで、手札のうちどれくらいの割合が各枚出しとして消費されているのかがわかります。

ただし、合成数出しが絡んでくることや、7枚以上出しは枚数の区別をしていないため、カード使用数・使用率ともに正確な値は出ませんが、参考にはなるとは思います。

これを見ると、1枚出しは12.2%の回数出現していますが、手札の中で1枚出しに消費される割合はわずか3.9%です。一方、7枚出し以上は回数でいうと4.9%しか出ていませんが、カード使用数でいうと10.9%も使われていることになります。初期手札11枚のうち、全プレイヤー平均して1枚以上、7枚以上出しとして使われていることになるので、経験者に限ればその割合はもっと増えるでしょう。

 

グラフ2は、割合ベースではなく回数べースでみたときのグラフです。

グラフ2 枚数ごとの集計(回数)

f:id:prm9973:20181221163646p:plain

単位時間あたりの場数は、後半になればなるほど増加しています。特に1123の巻は512回/7時間となっており、時間当たりの場数は73回で、127の巻の123回/4時間(31回/時間)と比べて2倍以上のスピードです*2

1手のスピードが早くなり、ペナルティが減ったことがわかります。

 

表2 枚数ごとの集計(合成数を除く)

f:id:prm9973:20181221165207p:plain

 

表3 枚数ごとの集計(合成数のみ)

f:id:prm9973:20181221165235p:plain

合成数だけでみると、相変わらず2枚出しが圧倒的に多いです。特に、1312=2^5*41が出ている回数が多いような気がします。

 

特殊効果・最強素数の割合

手番ゲーともいわれる素数大富豪において、手番をとるのに有利に働く最強素数および特殊効果数の出された割合は無視できません。

こちらは、上半期と通年で比べてみましょう。

 

表4 枚数ごとの特殊効果・最強素数の出された数と割合(上半期のみ)

f:id:prm9973:20181221171019p:plain

 

表5 枚数ごとの特殊効果・最強素数の出された数と割合(通年)

f:id:prm9973:20181221170841p:plain

 

この表を見ると、上半期より通年のほうが割合が高くなっているのは、みごとに「グロタンカット」と「ラマヌジャン革命」のみで、ジョーカー1枚出しおよび最強素数は軒並み減少しているのがわかります。4枚最強は割合こそ上半期と変わっていませんが、4枚出し自体の割合が減少しているため、全体から見れば減少傾向にあるといえます。

 

この傾向は、日ごろのプレイを観察する限りでは、「絵札の采配が変化し、最強素数の重要度がやや下がり7枚以上出しに絵札を混ぜる傾向が強まった」のではないかと予想つきます。

ラマヌジャン革命は試合のかき乱しに用いられるという側面もありますが、グロタンカットについては、絵札を消費せずに手番を保持できるという観点からも重宝されてるのではないかと思います。

ジョーカー1枚出しが大きく割合を落としていることについては、同様の理由で7枚以上出しの四つ子素数などにジョーカーを混ぜて使うことが多いためと考えられます。

 

枚数・桁数ごとの割合

各枚出しで、桁ごとに集計をとると見えてくる傾向もあります。

こちらも上半期と通年で比べてみましょう。

 

表6 枚数・桁数ごとの割合(上半期のみ)

f:id:prm9973:20181221172357p:plain

 

表7 枚数・桁数ごとの割合(通年)

f:id:prm9973:20181221172431p:plain

 

・1枚出し

5の割合のみ大きく増加。他は変化なしか減少。これに関してはあまり理由がわかりません。

 

・2枚出し

グロタンカットのみ増加。それ以外は減少。合成数出しの割合は増加。2枚出しのときはグロタンカットや1312などで確実に手番をとる傾向があるといえます。

 

・3枚出し

3桁・5桁が増加、4桁・6桁が減少。3枚出し自体は割合を大きく伸ばしており、「迷ったら3枚出し」の傾向があるのと、最強素数偏重の傾向が弱まったことが挙げられます。

 

・4枚出し

ラマヌジャン革命と4桁・5桁が増加。それ以外は減少。4枚出しにおいても、最強素数偏重の傾向は弱まっています。また、上がり手として4枚出しを残すことが多くなった結果、4桁や5桁の4枚出しが出やすくなっていると考えることもできます。

 

・5枚出し

5枚出し自体が後半一気に不人気になりました。上半期は経験者が好んで出していた傾向がありましたが、7枚出し以上に吸い取られてしまったのでしょう。

桁ごとの割合としては、5桁と9桁のみ増加しており、5枚出しで戦うときは、「5桁→9桁→残り」という流れが定番になっているのでしょうか。

 

・6枚出し

こちらも5枚出し同様、後半に不人気になりました。

桁ごとでみると、8桁・10桁・11桁が増加、それ以外が減少しています。

10桁は「81210シリーズや5枚10桁絵札分割など」、11桁は「6枚11桁を切り札として使用されやすくなった」このあたりがローカルな素数事情として挙げられます。

8桁も含めて全体的な6枚出しの傾向として、4~5枚出し素数の絵札を分割して6枚出しとして出しているものが多く見受けられます。

 

・7枚出し以上

全体に占める割合としては変化がないのですが、桁ごとの割合が大きく変わり、面白い結果となりました。

11桁が6.4%→16.1%、10桁が14.9%→19.0%と圧倒的に伸びています。そして8桁が26.6%→19.0%、7桁が22.3%→14.6%といずれも大幅な減少です。

7~8桁は、語呂素数が多くを占め、10~11桁は四つ子素数が多く出されています。特に、下半期は7~8枚で10~11桁の四つ子素数が多く出されてきましたが、実際にデータを見ていきましょう。

表8 7枚以上出し10~11桁の出された全素数と、四つ子素数

f:id:prm9973:20181221180531p:plain


この表を見ると、7枚以上10~11桁で出された素数72回のうち、なんと27回(37.5%)が四つ子素数です。他に三つ子素数もあるなど、まとめて覚えられて、そこそこ絵札も含まれている素数が好んで出されていることがわかります。一方で、かつて多枚出しの中心だった語呂素数は、相対的に割合を落としています。

まあ、あくまで素数大富豪で遊ぼう会in札幌のローカル事情にすぎませんが。笑

 

 

以上、長くなりましたが素数集計の前編でした。次回、年末くらいに後編を出します。

今度は「数ごとの集計」メインです。一番人気の素数は何でしょうか?お楽しみに!

 

*1:ペナルティは除く

*2:参加人数によって試合卓が分かれたりしてその分回数が増えたという側面もあると思いますが、試合卓が分かれるほど多人数でやってる時間がそれほど長いかといえばそうではない(会の前半はどの回も1卓しかない)という実感があるので、手のスピードが早くなってるのはある程度事実だと思います。正確に検証するには、卓数ごとの時間がどれくらいだったかという指標を加える必要はありそうです。