街中で見つけた素数とともに最近の素数大富豪を振り返る
素数で音楽を作ろう!2
この記事は、素数大富豪 Advent Calendar 2023 - Adventar 3日目の記事です。
昨日は、マスプライム杯2023で見事初優勝を遂げたカステラさんによる記事でした!
今年も素数大富豪アドベントカレンダーの季節がやってきましたね!
Adventarのサイト上の通番が8629(ハム肉)ということで、好きなハム肉素数を1つだけ紹介します。
3586298629(35億ハム肉ハム肉)
2018年のMATH POWER杯に向けて35億素数を覚えていた時に見つけた素数です。大会等では出したことないような気がしますが、いつか出してみたい素数です!
ここから本題。昨年11月頃から本格的に、素数で作曲をする試みをやっています。
その様子は昨年のアドベントカレンダーで初めて紹介させていただきました。
素数作曲とは?という方は前回の記事から先にお読みいただければと思います。
今回はこの続きで、前回の記事以降で新たに作った曲や動画から厳選して紹介します!
素数ブルース誕生!?
素数作曲をやっていく中で、最初はごく簡単な1フレーズで満足していましたが、徐々に長い曲も作りたくなってきました。
また、曲のジャンルの幅も徐々に広げていきました。2023年1月に作った曲がブルースっぽい響きですごく気に入ったので、紹介します。
123456394258x
123458463325x/123758763325x
68723665x
いつも通り四つ子素数で曲を作っています。つなぎの部分で「ララッソ~」という音が欲しかったので、665で終わる四つ子素数を探して曲に取り入れたりしました。
この1年で、巨大なナメクジさんやmickeyさんの曲も含めると数十曲くらい新たに素数音楽が生まれています。Aメロ→Bメロ→サビのJpop構成で作った曲、既存の曲のオマージュ、不思議な音階を使った曲、など様々あります!中には素数大富豪の実戦で何回も使っている素数もあり、9~13枚出し素数のレパートリー増加に少しだけ役立っているかな、という実感です。
CM制作!
マスプライム杯2023に向けて、素数音楽を世に広めるべく(?)広告用のCMを作成しました!巨大なナメクジさんとの共作となっています。
1曲目:巨大なナメクジ作
155533678123x/755533675723x
76543272Tx
2曲目:もりしー作
145651867756x/742627867726x
47894398786TJ
56765794x
白熱した試合をそのまま音楽に!
マスプライム杯2023は久しぶりに全試合対面で行い、参加者同士で交流できた上に白熱した試合を見ることができました。個人的には予選で敗退してしまったため心残りはありますが、十分に楽しめた大会でした!
ところで、素数で音楽を作るときは通常、音楽になりそうな素数を見つけたり、ほしいメロディに近い素数を探したりといった作業が中心になるのですが、偶然を楽しむ素数作曲もしてみたいと思い、CM収録の打ち上げでこのような目標を立てました。
収録後の飲みで話題に出たので忘れないうちに宣言します
— もりしー@素数大富豪 (@9973_prm) 2023年7月20日
『マスプライム杯決勝で出た素数で曲作る』#素数モチーフ
もちろん、作りました!動画と一緒にどうぞ! ↓
使う素数が決まっているので、メロディは最初からほぼ確定している状態です。
あとはリズムと和音と楽器構成をどうするか、というところなんですがなかなか難しい。
イメージは湧くものの作曲技術が足りない!とか思いながらもなんとか形にしました笑
というわけで今年もたくさん曲を作りましたのでそのご紹介でした!
明日はさしみさんによる4枚出しの記事となります。お楽しみに!
素数で音楽を作ろう!
この記事は、素数大富豪 Advent Calendar 2022 - Adventar の3日目の記事です。
昨日はマモさんによる記事
でした!1001チェックの応用で、一度チェックに通らなかった場合に注目しています。実戦で使えたら使ってみたいスキルですね!
さて、アドベントカレンダーも始まり世間はクリスマスムードに。素数大富豪好きなら、音楽をかけて素数大富豪をしながら過ごすクリスマスなんて最高ではないでしょうか。
以前、お箏の曲から素数大富豪素数を見つける、という旨の記事を書いたことがあります。
お箏の弦は13本あり、それがちょうどトランプの1~13に当てはめられるといった話でしたが、今回は現代人によりなじみのあるドレミの音階で考えてみます。
ドレミファソラシに1~7の数字を割り振るだけです。(譜例1)
言葉に数字を当てはめる語呂素数と同じことを音でやる感じです。
8と9が余るので、それは1オクターブ上のドとレにします。
また、シャープやフラットなどの臨時記号も自由につけることができることとします。(譜例2および譜例3)
さらなる拡張として、0や10~13を続きの音に当てはめて素数大富豪素数に適応しやすくすることもできますが、今回はわかりやすく1~9でやってみようと思います。
手順1 素材となる素数を見つける
まず、どういう素数から音楽を作るかを決めます。
何でも良いのですが、今回はある程度の桁数があって素数大富豪の実践でも使いやすい、四つ子素数*1を選んでみました。また、数字の一部を変えてもまた四つ子素数になる、という素数が素数大富豪的に効率よく、音楽的にも作りやすいのでは、という考えのもと、そういった四つ子素数(広義の双子四つ子素数*2)をプログラムで検索し、その中から音楽を作っていく、という手法をとりました。
なお、このアイディアは語呂素数botでもおなじみの巨大なナメクジさんが昨年秋ごろに既に先行していくつか作品を作っています。巨大なナメクジさんが作ったプログラムで検索した双子四つ子素数(広義)の素数表をお借りして、私もいくつか作曲してみました。
どの素数にしようかな、、、、
これだ!
1146542155X*3 / 1746542155X (双子四つ子素数)
9112846459X
6728511844X
この4組の四つ子素数(うち2組は双子)で音楽を作ってみよう!
手順2 ドレミに割り振った数字を、メロディとして楽譜に落とす
この4組の四つ子素数を、メロディにして楽譜に記すとこんな感じになります。(譜例4)
ちなみにこの曲の場合は、最初に素数表を眺めながら、1146542155Xが目に入ってこれがよさそうだな、と思いました。ペアの1746542155Xと合わせても音楽として完結しなさそうだったので、続きのメロディとして使えそうな素数を探してこういう形になりました。
手順3 和音と伴奏を付けてできあがり!
最後に、和音と伴奏を付けたら音楽として完成です。
動画(楽譜バージョン)↓
動画(実演バージョン)↓
ほら!こんなに簡単に16個の素数を覚えられるよ! ( ゚Д゚)
まるで3分クッキングのごとく紹介してしまいましたが、素数を覚えることを目的とする上での実用性はまだ不透明です。作曲をしなければならないので、手間と労力は結構かかります。
ただ、一生懸命作った作品だから、頭の中には残りやすいですよね!
音楽作りつつ16個の素数を覚えられるなんてお得!というクリエイター魂の人にはオススメです。
せっかくなので、もう一曲
2曲目:4567381621X / 4537381381X
こちらの双子四つ子素数がモチーフです。
動画(楽譜バージョン)
動画(実演バージョン)
哀愁漂うワルツで8個の素数を覚えることができます。
主題(メインのメロディ)がこの素数になっていて、中間部分は完全に自由作曲です。こういうパターンも面白いなあ。
ところで......
素数表を眺めていると、時々面白い並びの素数に出会いますよね。
作曲用の素数を探しているときに、こんな四つ子素数を見つけました。
2266776655X
6を4枚使うのが実用的には惜しいですが、とても覚えやすいきれいな並びですね。
ちょっとメロディを楽譜に起こしてみましょう。(譜例5)
楽譜を読める人は何かに勘付くはず...
メロディを付け足して和音を付けると...
モーツァルト「ん、、、なんか聞こえたぞ!?!?」
音楽の大師匠もびっくり。きらきら星変奏曲ではありませんか!
余談ですが、モーツァルトは1月27日生まれだそうです。127はメルセンヌ素数。いい素数日です。
以上、素数で音楽を作ってみたお話でした。
明日は、なんと今回の四つ子素数作曲の先駆者、巨大なナメクジさんの記事となっております。楽しみです!
語呂素数botの作者に聞いてみた!
この記事は、素数大富豪 Advent Calendar 2021 - Adventar 23日目の記事です。
前日はOTTYさんによる「初心者向けの素数表」でした。
素数大富豪に親しんでいる皆さんは、多かれ少なかれ語呂素数に関心を持ち、自らの素数レパートリーに語呂素数を含んでいると思います。
私も、自称語呂素数愛好家のひとりであり、素数大富豪の戦術としても語呂素数を頻繁に活用してきました。
語呂素数は、偶然出会った素数に語呂をつけたり、言葉を数字に当てはめて素数判定機で調べて素数になったらレパートリーに取り入れるというのがほとんどだと思います。
一方で、語呂素数を自動で生成してみたらどうなるのか?という切り口で作られたのが「語呂素数bot」です。
2019年3月に始動。これまで2年9か月間、延べ9500以上*1もの語呂素数を生成してきました。
コードはpythonで書かれており、522の語呂素材*2の中から1~15個をランダムに選んで結合し、素数になるまで試行、素数になったらツイートする、という仕組みです。
語呂素材は素数大富豪でよく使われている・知られているものを始め、エッジの効いたワードや接続詞、感嘆詞まで様々です。
今回は、なんと語呂素数botの作者である巨大なナメクジさんにお話しを伺うことができましたので、記事にさせていただきました!
巨大なナメクジ:最初はプログラミングの練習として製作しようと思いました。「奇想天外!アンビリバボー」botの語呂素数版を作りたかった。素数大富豪に役立つ素数よりも、素数大富豪では出会わないような素数が見つかる方が嬉しい。
やはり語呂素数をbotにする魅力は、人間が思いつかなそうなものを出力してくれることですよね。毎回、「その発想はなかった!」という感動があります。
Q2. 生成された語呂素数で気に入ったものは?
巨大なナメクジ:
12681021113(アフロパイ○ツJK)
12681021113(アフロパイオツJK)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2019年3月21日
44101212107(ししとうQキュートな)
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年8月19日
9292116107(国国ワンワンロードナウ)
9292116107(国国ワンワンロードナウ)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2019年4月16日
特に9292116107は最初は面白い語呂と思わなかったが、りらんちゃんさんが「なんか頭に残る語呂だ」と言っており考え方を改めさせられたのを覚えている。
とりわけ面白いわけでもない、よくわからない言葉の組み合わせなのに、リズムだけやたらよくて頭に残るものは確かに時々あるなあと思いますね。
botで生成される語呂素数の中でも、時々素数大富豪の実践でも使いやすいものが出てくるので、そういう時は実際に応用して使うこともあります。
12681021113:Q68T2JK は7枚で重複がなく、偶数多めなことから使いやすいので、11枚重複なし素数を覚える際、Q68T2JK+4枚の形で覚えたものがいくつかあります。
Q3. 実際に2年以上運用した感想とかその他裏話など
巨大なナメクジ:素数大富豪をやっていない人のリアクションがあると嬉しい。
語呂素数botはランダムに語呂の部品を繋いで素数ならつぶやき、素数でなければ捨ててやり直すというプログラムだが、出てくる素数の可能性を広げるため、しばしば語呂の部品を追加している。たとえばマリンさん考案の86410(ハルジオン)を拝借し追加したのが検索してもらえばわかると思う。また、麻雀から123456789(一気通貫*3)を借りて広義の語呂として入れてみた。
でこぽんさんが作るような奇想天外な語呂は部品に分解できないため、その領域は天才的な人間の発想が必要だと思う。
素数大富豪をやっていない人のリアクションは実際に過去にありました。2021年12月時点ではアカウントの所在を確認できませんでしたが、「闇氏」という名前で活動されていた素数大富豪とは全く無関係のフォロワー4桁くらいの方に引用リツイートされ、その関係者にいいねされたりといったこともありました。
83442101(闇氏しぶとい)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年6月4日
今後、そういったルートで語呂素数や素数大富豪へのつながりが広がってくれると嬉しいですね!
また、ワードを逐次追加しているとのことですので、人間が考えたものを吸収してそれを人間が思いつかなそうな組み合わせで出力してくれるという風に、語呂素数botも人間とともにどんどん成長していくことでしょう。
インタビューした内容は以上になります。最後に、もりしーの独断と偏見で「これ面白いな!」と思ったツイートを紹介して締めたいと思います。
8181337559(バイバイ!散々な広告)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年8月22日
これですよこれ。しばしば質の悪い広告であふれる現代社会を風刺しているようで、すごく好きです。
85593763513(バコーン!コックさん南無三!ゴッキング)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年6月23日
勢いは正義、意味など必要ない。を体現した語呂素数。
10101593(とうといコックさん)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年12月7日
おなじみのコックさん。みんなに愛される尊い存在。
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年12月9日
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年12月6日
一方コクッパへの評価はブレブレ。
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年12月16日
最近一番笑ったツイート。踏まないで~~~(いや、食べているのか...?)
94841053(グシャッ与党ゴミ)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2020年7月29日
2534731(ツッコミしなさい)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年9月18日
たまに謎の説教が入ります。
53653(ゴミ婿さん)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年6月7日
語呂素数の先駆けともいえる伝説の素数が、botにより再生成されました!
47981(ほな!グッバイ!)は素数です
— 語呂素数bot (@gorososubot) 2021年12月23日
24日の記事は3TKさんが書いてくれるようです。
それではまた!グッバイ!
【悲報】連覇ストップ
この記事は、素数大富豪 Advent Calendar 2021 - Adventar の2日目の記事です。
昨日は二世さんによる、2021年の素数大富豪 - にせいの日記 でした。
・・・
皆さんおはようございますこんにちはこんばんは。
当ブログ更新も1年ぶりであり、前回記事を書いたのは昨年の素数大富豪アドベントカレンダーだったなあと思い出しながら執筆を始めております、もりしーです。
改めまして自己紹介をしますと、私は2017年に素数大富豪を始め、同年のMATH POWER杯にぽっと出で優勝。同大会において2020年まで4連覇をしておりました。
主に札幌周辺において、様々な素数大富豪普及活動をしてきており、素数大富豪大会の運営や司会などもやらせてもらっています。
大会や素数大富豪とのかかわりに関してはなんだかんだ毎年アドベントカレンダーで話題に上げていたので、振り返りがてらにリンクを載せておきます。いやあ、懐かしい。初年なんて特に初々しい。
・・・
というわけでようやく本題ですが、なんと残念なことに、大会での連覇がついに途切れてしまいました...!
今年もコロナウイルスが流行する中、なんとかオンラインにて開催をつなぎとめたマスプライム杯。2016年のMATH POWER杯に始まり、マスパーティ杯を経て名前を変えながらも趣旨を引き継いで開催してきたこの大会に、実に5年ぶりに新タイトル保持者が生まれることになったのです。
確かに残念ではあるのですが、それ以上にまさかここまで連覇が続くなんてという気持ちと、今後塗り替えるのがなかなか難しそうな記録を残せた達成感と、実際実力的には5連覇なんてできたもんじゃないからここまでだろうという納得感が入り混じっており複雑です。
リセットされて楽な気持ちにはなったので、今後の大会ではチャレンジャーとして新たな気持ちで大会に臨めると思います。
・・・
2017年4月2日に素数大富豪を始めて今日で4年と8ヶ月。
既に人生の6分の1は素数大富豪をしていることになるので、近況も含めて色々と振り返っていこうと思います。
2017年、当時大学生だったのですが、動画でMATH POWER杯などを見たり、みらいけん数学デーの様子をTwitterで追っていたりして、素数大富豪って楽しそうだなあ、ここにいる人たちと一度は遊んでみたいなあ、と思っていた頃です。
ルールは把握したものの遊ぶ相手がいなかったので、最初はnishimuraさんが作ったCPU対戦で無限に遊んでいました。ここで私のプレイスタイルの基礎となる4枚出し戦法を自分の中で確立していきました。
ひとりで鍛えた成果があり、同年のMATH POWER杯で初代タイトルのみうらさんを破り優勝。当時は数学界隈では一切知られていない無名のプレイヤーだったので、大変驚かれたのを覚えています。
また大学卒業とともに地元の札幌に戻り、当時二世さんが主催していた素数大富豪で遊ぼう会in札幌に顔を出すようになりました。
2018年。ここから翌年にかけて、素数大富豪活動のピークを迎えることとなります。
まず素数大富豪で遊ぼう会in札幌の主催を引き受け、以来2019年までほぼ毎月開催してきました。OTTYさんなど熱量の高いプレイヤーと出会い、切磋琢磨しながら研鑽を積んでいくこととなります。出す素数の幅も7~8枚出しまで広がり、どんどん強くなる楽しさを見出していた時期でもあります。
同時にイベントでは初心者の受け入れも拒まず歓迎していましたが、どうしても実力差が浮き彫りになってしまいがちでそれは悩みの種でしたね。
同年のMATH POWER杯では東京素数大学の強豪、カステラさんと決勝で当たりましたが手札運にも恵まれ連覇。
2019年。北大素数大富豪同好会を含め、数々の大学での素数大富豪サークルが活発に活動し始めた時期でした。
私は自営の開業時期でありバタバタしながらも活発に素数大富豪活動を続け、素数大富豪で遊ぼう会はこの頃が大学生の流入があったこともあり最も人数が集まっていたと思います。
戦略的には11枚出しや二刀流戦法を個人的に開拓し始めていました。同年のマスパーティ杯ではCPUの生みの親nishimuraさんを破り3連覇。
マスパーティ杯には運営としても参画し、ここで二世さん・はなぶさん・もりしーの運営トリオが成立した形ですね。
またこの年、コロナ禍を先駆けて蝉王戦などのオンライン大会が活発に行われるようになっており、これがあったからこそ翌年のマスプライム杯の予選をオンライン移行することに踏ん切れたのかなと思ったりもします。
2020年。年初にはコロナ禍に巻き込まれかけながらもなんとか札幌杯を開催しました。
コロナ禍の影響もありますが、実をいうと札幌杯で個人的には色々と燃え尽きてしまい、以来素数大富豪の活動頻度はそこまで活発ではなくなります。そんな中でもなんとか場を維持しようとはしていて、Zoomで素数大富豪で遊ぼう会Onlineを開催したり、マスプライム杯の運営にも参画したりしました。
オンラインでの大会運営はなかなか苦労もありましたが32名もの方に出場いただき、決勝は対面で行うことができて大盛況だったと思います。この大会の決勝ではOTTYさんとの死闘の末に勝利し4連覇。
2021年。今年は私にとっての素数大富豪関係のほぼ唯一の活動がマスプライム杯でした。早いうちから計画をし、運営の人数も増やし、万全?の体制で臨み、結局決勝までオールオンラインにはなってしまったものの、見どころの多い大会になったと思います。私は準々決勝でnishimuraさんと当たり敗れてしまいましたが、そのnishimuraさんの優勝を見届けることができてよかったです。2年連続準優勝になってしまったOTTYさんもファインプレー炸裂で会場を沸かせました。マリンさんや巽さんなど、比較的新しいプレイヤーもべスト8以上に食い込み、まだまだ素数大富豪の歴史は続いていくんだなと感じました。
・・・
そして、今年は素数大富豪との関わりそのものについて色々と悩みました。
正直な話をすると、昨年あたりから素数大富豪が楽しくなく感じる場面が増えて、自分でもその原因を突き止められずにいました。
実際、誰よりも熱中した自覚はあるしそのゆえ冷めるときは一気に冷めるだろう、という経験則と、現職がそこそこ忙しいこともあってそもそものプライベート時間が少ない上に、別な趣味(素数大富豪より優先したい時もある)もあったりする中でですので、ある程度は予想していたし、仕方ないことだとは思います。しかし素数大富豪が自分にとって大切な、最も熱中できたゲームであることには変わりないし、そこで出会った人たちもかけがえのないものです。素数大富豪活動が続けられなくなってしまうのはやはり私にとっては痛手でしかないので、ずっと感じていたモヤモヤを解消すべく色々と考えてきました。
素数大富豪そのものはやはり楽しいんです。大人数でわいわいやっているときに出る素数に一喜一憂するのもいいし、大会の時は大会の時でとてもいい緊張感が走っていてそれもまた素晴らしい。最近は周りの身近なプレイヤーが強くなりすぎてついていくのが大変という面もありますが、新たな素数や新たな戦略に触れていくのはとても楽しい。
そうなると、普及活動の方が負担になっているのではないか、ということになります。大会運営やイベントなどに手を出し始めると徐々にそちら一辺倒になってしまい、それとプレイヤーを何とか両立し続けては来ましたがやはり限界がありました*1。素数大富豪の楽しさを伝えることにフォーカスを当てているうちに、自分が本当に楽しんでいたはずの素数大富豪とのギャップが溜まっていたのかな、とは思います。
・前ほどの熱量ではないが、素数大富豪で遊ぶことそのものは楽しい
・大会運営や普及活動も楽しいは楽しいが、どうしても義務感が強くなってしまい純粋に楽しめないことがあるため、数少ない休日をそこに当てたくはない
このあたりを自分の中で突き止めることができたので、先日、当面の結論を出しました。
「普及活動は休止、プレイヤーとしては続投」
です。そういう経緯もあり、今年初めに二世さんからのお誘いで二つ返事で引き受けた素数大富豪普及協会代表の肩書は、自ら譲る形となりました。
今後も長く現役プレイヤーとして居続けたいと思います。
勝ちも負けもたくさん重ねて深みのあるプレイヤーになるのが目標です。
大会等で対戦される際はよろしくお願いします!
以上、今年が色んな意味で節目だなと感じたので長々と書かせていただきました。最後までお読みいただきありがとうございました。
明日はカステラさんによる「素数大富豪における「三つ子素数」について」です。お楽しみに!
*1:もちろん、このあたりは個人差があると思うので、今後プレイヤーと普及活動をバンバン両立できる人、したい人がいればどんどんやってね!という思いです。
マスプライム杯開催報告+四連覇達成!
この記事は 素数大富豪 Advent Calendar 2020 - Adventar の5日目の記事です。昨日はnishimuraさんによる 代打ちの感想などでした。
マスプライム杯決勝大会で唯一遠隔操作での参加となったnishimuraさんが、代打ちのプレイヤー視点から感じたことを語ってくれる貴重な記事でした。
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2020年は新型コロナウイルスの影響で、集会が非常にやりづらい時勢になっており、幾度も大会開催が危ぶまれる状況が続きました。
そのような中、はなぶさん、二世さん、私を中心とするマスプライム杯実行委員会により、MATH POWER杯やマスパーティ杯の流れを汲んだ素数大富豪トーナメントを開こう、という思いを乗せ、今年は「マスプライム杯」として独立で素数大富豪大会を開くことになりました。
予選はオンラインで行い、対面の決勝大会も感染症対策を講じながら、無事に終えることができました。まずは支援者の皆様、スタッフの皆様、出場・観戦してくれた皆様に深くお礼申し上げます。
運営面で感じたこと
今までの素数大富豪大会も何度か運営に携わったことがあるのですが、今回圧倒的に違うのはやはり「予選会が完全オンライン」だったことです。
同じ会場に皆が集まってやる場合は「その場の空気」を感じたり、「その場の打ち合わせ」がしやすかったりするので多少粗削りなところがあってもカバーしやすかったのですが、完全オンラインとなるとそうにはいかず、そもそもどうやったら大会が楽しくなるんだ?どうやれば盛り上がるんだ?というところから手探りの状態でした。
他の競技でオンライン大会を行っている動画を見たりしながら、オンライン競技イベントの作り方を参考にしたりしました。
今思えば、マスプライム杯実行委員会が発足した7月中旬から2ヶ月ほどでオンライン予選会を開けたのはすごかったなと思います。
毎週打ち合わせを重ね、苦労するところもありながらもスタッフの協力も受けながらなんとか乗り切ることができました。
今後、オンラインで大きな大会を行う際には必ず活きてくる知見もあって、そういう面ですごくよかったと感じています。
写真1 オンライン予選会の様子(YoutubeLiveより)
まさかの四連覇!
昨年まで、MATH POWER杯とマスパーティ杯で三連覇を続けてきましたが、今年はまさか連覇が続くとは思っていなかった、というのが正直なところです。
強いプレイヤーは例年以上に増えていますし、戦略も多様化し、精度もますます求められるようになってきています。加えて、私自身は昨年までに比べると新たな素数の開拓や戦略の開拓が足りておらず、実力面ではかなり不安がありました。
そのような中で、いちばん大きい大会で四連覇を決められたのは応援してくださった皆様、そして決勝大会の仕事の負担を減らしてくれた運営及びスタッフの皆様のおかげだと思っています。本当にありがとうございました!
写真2 決勝大会対戦卓の様子
決勝戦前の様子 #マスプライム杯 pic.twitter.com/kmwJxxjolQ
— マスプライム杯2020 11/22決勝大会 (@MathP_cup) 2020年11月22日
今回の決勝大会出場者8名!お疲れ様でした! #マスプライム杯 pic.twitter.com/cnb84SXggL
— tsujimotter ロマ数本好評発売中!! (@tsujimotter) 2020年11月22日
最後に、この大会を終えていちばん感じたことを記します。
やはり、素数大富豪はトランプを使った対面が楽しい!
今年は特にオンラインで遊ぶことの方が多かったのですが、やはり対面だとオンラインにはないその場の雰囲気やトランプを引いたり組み替えたりする感触があって、そういうものが素数大富豪の楽しさの一端を担っているのでは、と感じました。
また、大会に限っていえば、「場には出なかったけど控えていた素数」も相当数あり、そういったところでも見せ所を作れるのがいいところだな、と感じました。
オンラインが必ずしもすべて劣るというわけではありませんが、こういう時勢だからこそ感じられた対面の良さの一面かなと思います。
今後、対面で遊ぶ機会をコンスタントに作れるかどうかはあまり見通しが立っていませんが、少なくとも年1回くらいは、このように大会があると素数大富豪をもっと楽しめるな、と個人的に思いました。
明日の記事は二世さんによる「ラマヌジャン革命の成長の記録」です。お楽しみに!
決勝戦自戦記 #雪華流星戦
本日先ほど、素数大富豪オンライン大会の雪華流星戦の決勝戦がありました。
1セット目:先手もりしー
初期手札(A2234468TJK)
も:D(K)86A223
マ:9QKQTJ
も:パス
マ:98711#
絵札が3枚しかなく、ドローでKを引いてKKJが揃ったが3-3-6で組み切れなかったので6-6に変更(ただし861223は出会いです)。44TKKJを構えていたがマモさんの方が絵札を持っており、敗北。
2セット目:先手もりしー
初期手札(233478899TJ)
も:D(5)823899374T5J(ペナルティ)
マ:D(?)A24577
も:KKQQTJ
マ:パス
も:23456789
マ:パス
も:885564X39|X=A
マ:パス
も:9QX3|X=T#
初期手札が良くないので全出しし、手札が24枚に。マモさんの6枚出しに対しては、ペナルティ時に引いたジョーカー2枚を残した上での最大火力で応戦。その後は、マモさんが返せない枚数で素数を組み切ることに成功し、勝利。
3セット目:先手マモさん
初期手札(?????A38TJJ)
マ:D(?)44778K
も:D(?)8TA3JJ
マ:QKQQTJ#
初期手札は覚えていないが、絵札はTJJの3枚のみ。マモさんの6-6戦法に火力が及ばず、敗北。
4セット目:先手マモさん
初期手札(AA333557TQK)
マ:KXQYTJ|X=K,Y=Q
も:D(4)パス
マ:8656A#
またもや火力が足りず、敗北。
以上、1-3で敗北し、雪華流星戦は準優勝となりました。
優勝したマモさんは初タイトル「雪華流星」を手に入れました。おめでとうございます!
【総括】
マモさんは過去3度対戦経験があり、これまで全勝でしたが、雪華流星戦を通してさらに強くなっている印象でした。
手札が良くなかった、という直接的な敗因はありましたが、マモさんの組み切りの強さがあってこの結果だったと思います。次回の大会までにさらに精進してまいります。